はじめに
仕事を辞めることって、そう簡単に決められるものではありませんよね。
私もそうでした。
長く続けてきたパートの仕事には、それなりに思い入れもあって、
自分なりにやりがいも感じていたからです。
でもある日、ふと気持ちが軽くなるような瞬間があって、
「もう、いいかな」と思ったんです。
今日は、そんな心の変化と、辞めることを決めるまでの流れを
少し振り返ってみたいと思います。
「辞めたいな」と思う気持ちは、誰にでもある
働いていると、ふとした時に
「このままでいいのかな」「もう辞めてもいいかも」と感じることってありますよね。
- 体力的にきつくなってきた
- 人間関係に疲れてしまった
- 頑張っても報われない気がする
- 給与や待遇に納得がいかない
- 家族との時間をもっと大切にしたい
- 将来のことがふと不安になる
こうした思いは、誰でも抱くものだと思います。
私も例外ではなく、少しずついろんな気持ちが重なっていきました。
私が「辞めようかな」と思った理由
◆ 仕事のできない人のフォローに疲れてしまった日々
私の職場は3人で1つの仕事をまわすスタイルでした。
誰かがミスをすると、その分すぐ他の人にしわ寄せがきます。
新人さん(私と同世代の方)は、年齢のせいか なかなか仕事が覚えられず、しかもコミュニケーションをとるのがとても難しい方でした。
学歴は立派で 有名な大学を卒業された方のようでしたが 日々の現場では 正直なところ 困ることばかりでした。
もう1人の中堅のベテランさんも、経験はあるけれど ミスも多かったのです。
以前に比べれば 少しづつ仕事ができるようになっては来ていましたが、経験年数からいえば もっとできてもいいなあと思うくらいで。
そして、なぜか私が2人のフォローをする羽目に。
ある日、そのベテランさんが
「みもざさんがいるから大丈夫。任せておけばいい」と言っていると他の同僚から聞いてしまったのです。
ありがたい反面、どこか気持ちが重くなったのを覚えています。
◆ 上司は「なんとかなっていればOK」という雰囲気
現場で何が起きても、
上の人たちは「まあ、大丈夫」と軽く流すことが多く、
細かいことはパート任せになっていました。
気がつけば、「現場のバランスをとる役目」が
いつの間にか自分の肩に乗っているような、そんな感覚でした。
◆ ずっと人手不足のまま
人が足りない状態が続いていて、
誰かが休めばすぐに現場が回らなくなる。
そんなプレッシャーが、じわじわと心にのしかかっていました。
そのうちに
「この状態を、あと何年も続けるのはちょっと無理かもしれない」と思うようになりました。
夫のひと言が、心に残った
そんなある日、夫がふと、こんなことを言ってくれたんです。
夫最近のママ、ちょっと様子がおかしいよ。
もう、そろそろ辞めてもいいんじゃない?
思ってもみなかった言葉でしたが、
その一言が、すっと心に入りました。
自分では無理しているつもりはなかったけれど、
知らず知らずのうちに、疲れが表に出ていたのかもしれません。
この言葉もまた、
「辞めても大丈夫かな」と思えるようになった
大きなきっかけのひとつでした。
もうひとつの理由:お金のこと
ただ、仕事を辞めるとなると気になるのはお金のことです。
仕事を辞めると、毎月のパート収入10万円がなくなります。
65歳まで、あと2年半。夫も同い年です。
「それまでの生活費、なんとかなるだろうか?」と
家計簿を見ながら、何度も計算しました。
贅沢はできないけれど、
ムリのない暮らしを心がければ、
どうにかやっていけそうだと感じるようになりました。
家族の仕事を手伝いたい気持ちもあった
ちょうどその頃、身内の仕事が忙しくなっていて
「手伝ってもらえたら助かる」と相談されることが増えてきました。
でも、パートで手一杯な日々だったので、なかなか動けず…。
今のタイミングで辞めれば、家族の力になれるかもしれない。
そんな思いも、後押しになりました。
「辞めよう」と決めた日
あれこれ悩んだ末に「辞めよう」と決めた日は、
不思議と、気持ちが落ち着いていました。
もちろん、これからの生活に不安がないわけではありません。
でも、「もう無理しなくてもいい」と思えたことが、
なによりの安心になったように思います。
おわりに
仕事を辞めることは、決して逃げではなく、
自分の暮らしや心に目を向ける、自然な流れなのかもしれません。
今は、「ここまでよく頑張ってきたな」と思える気持ちと、
これからの時間を、少しゆったりと大事にしていきたいという思っています。





