\53歳の春、家計の“棚卸し”を決意しました/
3人の子どもたちが大学を卒業し、ようやく夫婦ふたりの暮らしがスタート。
「やっと自由な時間が持てるわね」とホッとした矢先――
夫の転勤に伴う引っ越しで、暮らしががらりと変わったのです。
そして、ふと心によぎったのはこんな不安でした。

「この先、夫が定年を迎えたら…私たちの暮らし、大丈夫かしら?」
家計は“おまかせ体制”、夫は無関心でも不満なし?
わが家の家計は、結婚してからずっと私が管理してきました。
夫には毎月お小遣いを渡すだけで、通帳や明細を見ることもほとんどなし。
夫:「任せるよ〜」
そのひとことで、20年以上が経っていました。
でもそれは、お給料に不満がなかったからだと思います。
子育てがひと段落した頃、夫の収入はおそらく人生で一番高かった時期。
役職定年で収入が下がると聞いてはいましたが、運よく景気も上向きで、
お給料は満額近くいただいていたのです。



「給料はきちんと入ってくるし、生活も回っているし、何も問題ないでしょ」
——たぶん夫は、そんなふうに思っていたのかもしれません。
教育費と引っ越しで、貯金はすっからかんに
ところが現実には、3人の大学進学でかかった費用や引っ越しの出費、
新しい生活の準備にかかったお金で、それまでの貯金はすっかり空っぽに。
「子育ても終わったし、これからは少し楽になるかも…」
——そんな甘い見通しは、まったく通用しませんでした。
そして、いよいよ夫の定年が近づいてきて、



「このままで本当に大丈夫なの?」
そんな不安が、日に日に強くなっていきました。
『定年男子・定年女子』との出会いが転機に
そんなとき、Amazonで何気なく目にとまったのが
『定年男子・定年女子』という一冊の本。
タイトルに惹かれて、「ちょっと読んでみようかな」と軽い気持ちで手に取ったのですが、
イラストが多く、文字も少なめで読みやすく、
定年後の男性・女性のリアルな暮らしが具体的に描かれていました。
📘「定年後は、収入が大きく減る現実がある」
📘「“今あるお金”を見える形にしないと、将来が見通せない」
読み進めるうちに、わが家の未来と重なるようで……
「これは他人事じゃない。今からちゃんと向き合わなきゃ」
そう強く思ったのです。
最初に始めたのは、“支出の把握”
まず取りかかったのは、
「わが家は毎月いくら使っているのか?」を“見える化”すること。
家計簿アプリをスマホに入れて、1円単位で記録スタート!
すると……
「日用品、こんなに使ってた?」
「なんとなく買ってたけど、けっこうな金額かも…」
数字にしてみて初めて、
“暮らしのクセ”や“ムダな支出”が浮き彫りになってきました。
この連載では、家計の“見える化”5ステップをご紹介します
実際に私が試行錯誤しながら行った、
【家計の整え方】を5つのSTEPにまとめました。
- STEP1:支出を全部アプリで記録 → ムダを発見
- STEP2:給料明細を解剖 → 手取り&控除を理解
- STEP3:固定費を1年分書き出して予算の土台を作る
- STEP4:資産の棚卸しと見える通帳作り
- STEP5:今月あといくら使えるかを見える化する家計簿の仕組み
特別な知識や計算力はまったく不要。
“今のわが家”とやさしく向き合う、そんな家計術です🍀
📌まずはこれを準備しよう
この連載を一緒に読み進めるにあたって、
事前にこの3つを準備しておくとスムーズです。
✅ 家計簿アプリ(無料でOK)
✅ ご主人の給料明細(控除と手取りの確認)
✅ 銀行通帳1年分(固定費チェックに)



☕ お茶を淹れて、心と数字の準備をゆっくりと♪
🌿 まずは“記録”から—STEP1へ
次回は、第一歩の【STEP1:支出を全部“記録”してみたら世界が変わった!】をお届けします。
「なんとなく」の不安が、「なんとかなるかも」に変わっていく——
そんな実感を、あなたにも味わっていただけたらうれしいです😊
🔗 STEP1の記事はこちら


最後にひとこと
「子育ても終わったし、なんとかなるでしょ」——
そう思っていたあの頃の私に、そっと言いたい。
「いま向き合っておけば、未来の自分がきっと安心するよ」
この連載が、同じような不安を抱えるあなたの、
優しい道しるべになりますように🌷